多くの相続税申告書を作成してきた経験から、数百億円の大富豪はめったに相続で揉めないということは、私のなかでは、ほぼ確定しています。数百万円とか千数百万円の金額が取り合いになります。
なぜもめるのか、私なりに考えてみました。財産を貰う人自体にお金がない場合が多いです。財産をもらう人が、元々お金がある人であれば、一族全体の繁栄を考えて、自分だけ得をしようとは思わないでしょう。
また、お亡くなりになった方の財産を同居している1人の相続人が勝手に処分をしていたり意図的に自分のものにしようとしているのだろうと、他の相続人から疑われる場合も、揉めることが多いです。これを防止するために、ときどき、兄弟どおし顔を合わせて会話をしたり、お盆やお正月に兄弟が実家に集まるということは、意味のあることです。実家の状態を、定期的に、相続について意識せずとも把握することができるからです。