目次 第1章|貸倒引当金とは? 第2章|会計上の貸倒引当金 第3章|税務上の貸倒引当金の考え方 第4章|一括評価金銭債権の取扱いと繰入限度額 第5章|個別評価金銭債権の取扱いと繰入限度額 第6章|消費税との関係 第7章|まとめとアドバイス こんにちは。富士市・富士宮市の税理士、飯野明宏です。 企業活動では、売掛金や貸付金などの債権回収リスクと常に隣り合わせです。 「この取引先、本当に払ってくれるだろうか?」そのような不安を抱えた経験をお持ちの方も多いと思われます。 今回は、万一に備えて損失を事前に計上する「貸倒引当金」について、会計上のルールと法人税法における取扱いについて解説いたします。 第1章|貸倒引当金とは? 貸倒引当金とは、将来債権が貸倒れとなる可能性に備えて、あらかじめ費用(損金)として見積もり計上する会計上の処理 です。 対象となるのは、売掛金や貸付金などの金銭債権。取引先の倒産や経営破綻によって回収不能となるリスクを踏まえ、早めに損益に反映する仕組みです。 第2章|会計上の貸倒引当金 計上の4要件 企業会計原則では、以下すべてを満たす場合に引当金を計上することが求められます。 将来の特定の費用または損失である…





