相続税についての思い出 その1

2022年8月10日
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2022年8月10日 飯野悠美子

私と相続税の出会いは、高校生のころ。

祖父は言いました。「うちは農家で土地がたくさんある。相続税を計算してみたら、心配で夜も眠れない」と。

祖父から「明宏は勉強ができるんだから、この本を読んでおいてくれ。」と本を数冊わたされましたが、そのころの私は相続に全く興味がなく、読みませんでした。

それから約10年後、祖父が亡くなりました。私は大学を卒業し、会計士受験生として、東京で専念受験生をしていました。祖父は、私が税理士になることを知る前に亡くなってしまいました。

しかし、祖父は、戦争のためにキチンと学校へ行けませんでしたが勉強はよくできたと聞きます。祖父なりの相続対策をしていました。借金をして畑や田んぼの一部を宅地化し、アパートを2棟建てたのです。これにより、土地の評価はさがりますし、建物は年々価値が減っていきます。家賃も入ってきます。そして、借入金は相続税を減らしてくれます。

私個人の意見としては、相続対策で、このような借入+賃貸不動産という方法には、積極的ではありません。アパートを建てる業者は通常、税理士に委託して税金を含んだ計算でどれだけ儲かるかの書類を作成してきます。そこには載っていない、追加でかかる費用がでてくることが多いです。特に、その計算書類に修繕費が定期的に入っていないものは信用してはいけません。建物は傷みます。外装の塗り替えをするだけでも数百万円なくなります。

私は、「相続対策でアパートを建てませんか?」という営業はダメだと思っています。アパート経営はビジネスなのです。

アパートを建てるのであれば、真剣に調査し、どのくらいの確率で、どのくらい儲かるのか、リスクはどこにあるのかをご自身で検討し、この事業を絶対に黒字にし続ける、という意思がなければ、やるべきではないと思っています。

数千万円や数億円の借入金はかなり怖いです。絶対に返さないといけない。けれども、収入は絶対に入ってくるとは限りません。非常に良い立地にたまたま土地を持っていたり、そうでなければ立地の選定から入り、土地も含めて購入するようにしなければいけません。他人の意見は参考くらいに捉え、自分の頭で考え、決めないといけません。

もし、それができそうになく、税金を払えるお金があるのであれば、アパートなど建てずに相続税を払う方をお勧めします。

本当にアパート経営をやりたくてアパートを建てるのであれば良いと思いますが、税金に振り回されて自分の人生を自由にしておけないことは、良くないことだと私は思います。

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