遺言について

2025年4月15日 管理人

遺言について

富士市・富士宮市で、相続対策や遺言について行おうか、検討を始めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自分の相続で、可能な限り残した家族に、争ってほしくないとお思いの場合、まず考えるべきは、遺言書の作成です。

このコラムでは、富士市・富士宮エリアで相続相談・相続税申告を多く扱う税理士の視点から、「遺言とはなにか」「どんな人に必要か」「どんな準備が必要か」をわかりやすく解説します。


✅ 遺言とは?

遺言とは、自分の死後に財産をどのように分配するか、またどのようなメッセージを家族に伝えたいかを明記する法的な意思表示です。

適切な形式で遺言を残しておくことで、残された家族が相続で揉めるのを防ぎ、本人の想いを形にすることができます。


🔍増えている「相続トラブル」

実は、相続をめぐる争いは珍しくありません。
家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割の件数は年間で1万件を超え、その多くが遺産額5,000万円以下という、決して特別なお金持ちだけの問題ではないのです。

富士市や富士宮市のように親世代が持ち家や土地を所有しているケースが多い地域では、思わぬ相続トラブルが起きやすい傾向にあります。


💬 「遺言でできること」

1. 財産の分配を明確に指定できる

遺言書があれば、「長男には土地、次男には現金」など、誰に何を相続させるかを明確に指示できます。これにより、相続人間の誤解や対立を防ぐことができます。

2. 法定相続人以外にも財産を渡せる

遺言によって、介護をしてくれた親族や、内縁の配偶者、恩人など法定相続人以外にも財産を贈る(遺贈)ことが可能です。


🧾 遺言の主な種類と特徴

おすすめは公正証書遺言一択です。遺言の作成に法律のプロである公証人がたずさわる点公証役場に遺言の原本が保管される点が、良い点です。

種類特徴富士市・富士宮での活用アドバイス
自筆証書遺言自分で書く遺言。簡単に始められるが法的要件に注意が必要富士市の法務局での保管制度を活用すれば安全性アップ
公正証書遺言公証役場で作成する最も確実な方法公証役場や税理士事務所でサポート可能
秘密証書遺言内容は秘密、存在だけ公証人が証明あまり一般的ではないが、プライバシー重視の方に適します

💡 遺言が特に必要なケース

  • 子どもがいない夫婦(配偶者と兄弟姉妹が相続人になるケース)

  • 再婚家庭(前の配偶者との子どもも相続人になる)

  • 内縁関係や同性パートナーに財産を残したい

  • 特定の子どもに家業や不動産を継がせたい

  • 自宅や事業を所有している高齢者

これらのケースでは、遺言がないと法定相続分に従った分割となり、意図しない分配やトラブルが起きるリスクがあります。


⚠ 注意点:遺留分にも配慮を

遺言では自由に分配内容を決められますが、配偶者や子などの法定相続人には「遺留分(いりゅうぶん)」という最低限の取り分が認められています。

仮に遺言で特定の人に全財産を渡すと書いても、他の相続人が遺留分侵害額請求を行えば、一部を取り戻すことが可能です。
このため、遺留分の権利者が誰かを確認しながら慎重に作成する必要があります


✅ まとめ:「想いをかたちに」する遺言を

うちは大丈夫だから遺言なんて必要ない、と思っていても、いざ相続が発生すると、争いが生じることが多いです。

もし、争いが生じなくても、遺言が存在することで未然に争いが防げたとも考えられるでしょう。

元気なうちに、遺言というかたちで「想い」を残しておくことが、家族への最後の贈り物になります。

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相続税の専門院

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