税理士飯野明宏

税理士飯野明宏の執筆したコラム(blog)です。

17 5月 2025

相続税の障害者控除とは?要件・計算方法・二次相続

目次 1 障害者控除の基本とその目的 2 障害者控除の適用4要件 3 障害の区分と該当例 4 障害者控除額の計算方法 5 控除しきれない場合の対応 6 二次相続での取り扱い 7 よくある質問と実務上の注意点 まとめ 相続が発生した際、相続人の中に障害のある方がいらっしゃる場合に適用できる「障害者控除」は、相続税の負担を軽減できる制度です。本記事では、障害者控除の目的や要件、計算方法、注意点までを税理士の視点でわかりやすく解説します。 1 障害者控除の基本とその目的 障害者控除は、85歳未満の障害者である相続人が相続または遺贈により財産を取得した場合に、相続税額から一定額を控除できる制度です。障害のある相続人の生活保障を目的としています。…

17 5月 2025

【相続税】給与・賞与・退職金・弔慰金 受け取るはずだったお金の税金

目次 1 亡くなった方の給与・賞与の税金 2 亡くなった方の退職金の税金 3 勤務先から支払われた弔慰金の税金 4 まとめ ご家族が亡くなられた際、勤務先から、亡くなった方が受け取るはずだった給与や賞与、そして退職金や弔慰金などが支払われることがあります。これらの金銭が、受け取ったご遺族にとって相続税や所得税の対象となるのか、分かりにくいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 これらの金銭がどのように課税されるのかについて、分かりやすくご紹介します。 1 亡くなった方の給与・賞与の税金 「支給期」とは 給与・賞与の税務上の取扱いを理解するために重要な「支給期」について説明します。 ■支給期とは、給与等の支払いを受ける権利が確定する時期のことです。 ■月給:通常は各月の末日(例:3月分給与の支給期は3月31日) ■賞与:会社の規定や労働契約で定められた支給日 具体例 -…

17 5月 2025

上場株式の相続税評価方法と注意点

目次 1 上場株式の相続税評価方法と注意点 2 上場株式の相続税評価額の基本計算式 3 株数の確認方法 4 1株あたりの株価の決定方法(4つの中から最も低い額を選択) 5 評価に関する注意点 はじめに 相続財産に上場株式が含まれている場合、その評価は相続税申告において重要な要素となります。株式の評価を誤ると過大申告や過少申告につながる可能性があるため、正確な評価方法を理解することが必要です。 1 上場株式の相続税評価方法と注意点 相続財産の中に上場株式が含まれている場合、相続税の申告にあたって適切な評価が求められます。上場株式の株価は短期間で大きく変動する可能性があるため、相続税法上は、相続開始日だけでなく、一定の期間の株価の中から最も低い価格を選ぶことが認められています。 2 上場株式の相続税評価額の基本計算式 評価額 =…

17 5月 2025

【相続税評価】投資信託の種類別の評価方法と注意点

目次 1 投資信託の相続税評価における区分 2 種類別の相続税評価方法 3 投資信託を相続する手続きと実務上の注意点 4 まとめ 近年、NISAなどの非課税制度の普及により、一般の方でも「投資信託」への投資が身近になりました。もし投資信託を保有している方に相続が発生した場合、投資信託は相続税の対象となり、適切に評価して申告する必要があります。 この記事では、投資信託の種類ごとに相続税評価方法を解説し、申告時に注意すべき点を整理します。 情報元:国税庁 貸付信託・証券投資信託の評価 1 投資信託の相続税評価における区分 投資信託の相続における基本的な考え方 投資信託は「受益権」という権利を相続することになります。この受益権の価値は日々変動するため、相続開始日時点での正確な評価が重要です。また、投資信託には運用会社への信託報酬や販売会社への手数料など、各種コストが発生することも評価に影響します。 1 日々決算型(MRF・外貨建てMMFなど) 日々決算型とは、毎営業日に運用損益の計算(決算)を行い、利息等を日次で再投資する投資信託です。主に安全性の高い短期金融資産(公社債等)に投資する。 ■MRF(マネー・リザーブ・ファンド):普通預金の代替商品として、証券会社の買付余力に利用されるファンド。 ■外貨建てMMF:外貨建てで運用されるマネー・マーケット・ファンド。利子は日々発生し、再投資される。…

17 5月 2025

【相続税評価】建物更生共済(建更)は相続財産になる?税務の取り扱い

目次 1 建物更生共済の相続税上の基本的な取扱い 2 ケース別の相続税課税の可否 3 満期共済金・解約返戻金を受け取った場合の所得税課税 4 まとめ:申告上の注意点 こんにちは。富士市・富士宮市の相続・税務専門、飯野明宏税理士事務所です。 JA共済が提供する「建物更生共済(通称:建更)」は、火災だけでなく、台風や地震などの自然災害による建物・家財の損害にも対応できる保障制度です。一般の火災保険と異なり、掛金の一部が積立型となっており、満期には共済金が支払われ、途中で解約した場合も解約返戻金を受け取ることができます。 この「積立部分がある」点が、相続税における課税対象になるかどうかの分岐点となります。 1 建物更生共済の相続税上の基本的な取扱い 契約者が死亡した場合、その共済契約に関する権利は「相続財産」として相続税の対象になります。評価方法は、死亡時点において契約を解約したと仮定した「解約返戻金相当額」です。 申告に際しては、JA共済に「共済契約解約返戻金相当額等証明書」の発行を依頼し、相続税申告書に添付する必要があります。 なお、建物更生共済の共済掛金は「損金算入」や「必要経費」として処理されることが多いため、相続税評価額と実際の負担額に差が生じる場合があります。また、共済期間中に火災等の事故により共済金を受け取っていた場合は、その分を考慮した評価が必要となります。 【設定】 ・20年間で総掛金800万円を支払い ・相続時の解約返戻金相当額:600万円…

17 5月 2025

相続税の延滞税・加算税はいくら? ペナルティと回避策

目次 1 延滞税とは?納税遅れのペナルティ 2 加算税とは?申告の不備に対するペナルティ 3 税務調査での発覚と重加算税 4 ペナルティを回避・軽減する方法 5 納税困難な場合の対応策 まとめ こんにちは。富士市・富士宮市の飯野明宏税理士事務所です。 相続税には、申告や納税が遅れたり不備があると「延滞税」や「加算税」といったペナルティ(附帯税)が課されることがあります。こうしたペナルティは本税に上乗せして支払う必要があり、無視すると負担が大きくなってしまいます。 本記事では、延滞税・加算税の具体的な税率や計算方法、さらにペナルティを回避する方法について詳しく解説します。 1 延滞税とは?納税遅れのペナルティ リンク 国税庁「延滞税の計算方法」 課税されるケース ■申告は間に合ったが納税が遅れた…