目次 1 ステップ1:事業承継の必要性を認識する 2 ステップ2:経営状況と課題の“見える化” 3 ステップ3:事業の“磨き上げ”と改善活動 4 ステップ4:承継計画の策定またはM&A準備 5 ステップ5:事業承継・M&Aの実行とその後 まとめ 事業承継の5ステップで未来を切り開く はじめに|事業承継は“経営の総合リレー” 事業承継とは、単に「経営者が代わる」ことではありません。現経営者が長年にわたり築いてきた「人」「モノ」「カネ」「情報」「信用」といった経営資源のすべてを次世代に託すプロセスです。 「何から始めればいいのか分からない」と不安を抱える経営者も多いですが、国が示す『事業承継ガイドライン』には、承継の準備から実行までの5つのステップが明確に示されています。 1 ステップ1:事業承継の必要性を認識する なぜ準備が必要か? 多くの経営者が「家族の問題」として外部に相談せずに抱え込み、結果的に後継者育成の機会を失っています。しかし、事業承継には時間がかかるため、60歳を目安に準備を始めるのが理想とされています。…