消費税

消費税に関するコラム(blog)です。

15 5月 2025

インボイス制度とは?令和5年10月スタートの「適格請求書等保存方式」

目次 1 インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは? 2 仕入税額控除の要件がこう変わった! 3 制度はいつから始まっているの? 4 適格請求書の交付が必要なケース・不要なケース 5 インボイス対応のチェックポイント まとめ インボイス制度は“実務対応”がカギ! こんにちは。富士市・富士宮市の税理士、飯野明宏です。 令和5年10月1日よりスタートした「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」は、消費税の仕入税額控除の実務に大きな影響を与える制度です。 当事務所でも、制度開始時にインボイス制度の基本的な解説をリリースいたしましたが、令和7年4月に国税庁がインボイス制度に関する「Q&A(よくある質問)」を改訂したことを受け、改めて制度の基本概要を整理し直すことにいたしました。 本記事では、最新の国税庁Q&Aの内容も踏まえたインボイス制度の基本解説を、改めて分かりやすくお届けいたします。 1 インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは? 正式名称と導入の背景…

12 5月 2025

消費税がかからない取引とは?非課税・不課税取引の具体例

目次 1. 「不課税取引」とは? 2. 「非課税取引」とは? 3. 非課税・不課税取引の税務処理上の違い 4. 実務上よくある混同と注意点 5. 判断に迷うときは税理士にご相談を まとめ|「課税されない取引」の正確な理解を こんにちは。富士市・富士宮市で税務支援を行っている税理士の飯野明宏です。 通常、商品やサービスの提供には「消費税」がかかりますが、すべての取引が課税対象になるわけではありません。 実際には、消費税がかからない取引も数多く存在し、それらは大きく以下の3つに分類されます: ■不課税取引 ■非課税取引 ■免税取引(※今回は対象外) この記事では特に、「不課税取引」と「非課税取引」の違いと具体例に絞って、実務に役立つ視点から解説していきます。 1…

12 5月 2025

課税売上割合とは?消費税の納税計算に影響する重要な割合

目次 1. 課税売上割合とは? 2. 課税売上割合がなぜ重要なのか? 3. 課税売上割合による仕入控除の扱い 4. 簡易課税制度との違い 5. 2割特例などの経過措置との関係 まとめ こんにちは。富士市・富士宮市の税理士、飯野明宏です。 消費税の計算において、単に「売上に対する税率を掛けて納税する」という単純な仕組みではありません。その中で、仕入税額控除の割合等を左右する重要な割合が「課税売上割合」です。 この記事では、課税売上割合の意味と計算方法、仕入税額控除との関係をわかりやすく解説します。 1 課税売上割合とは? 課税売上割合とは、その課税期間中に行った国内取引において、どれくらいの売上が消費税の課税対象となっているかを示す割合です。 計算式(原則的なもの) 課税売上割合…

12 5月 2025

消費税の計算方法|本則課税と簡易課税の違いとは?

目次 1. 消費税の基本構造をおさらい 2. 本則課税(一般課税)とは? 3. 仕入控除の3つの区分(個別対応方式) 4. 一括比例配分方式(簡略化ルール) 5. 課税売上割合95%以上なら「全額控除」できる例外も 6. 簡易課税とは?(基礎的なおさらい) 7. 本則課税 vs 簡易課税|選び方のポイント 8. どちらを選ぶべき? こんにちは。富士市・富士宮市の税理士、飯野明宏です。…

12 5月 2025

インボイス制度で免税事業者はどうなる?事業者が知るべき「2割特例」

目次 1. 免税事業者がインボイスを発行できない理由 2. 免税事業者→課税事業者になるとどうなる? 3. 納税額が心配な方へ。「2割特例」とは? 4. 2割特例のメリット 5. 注意点:誰でも使えるわけではない! 事業者が知るべき「2割特例」 こんにちは。富士市・富士宮市で税理士業務を行っている飯野明宏です。 2023年(令和5年)10月からスタートした「インボイス制度」は、特に免税事業者の皆様にとって大きな転機となりました。 「取引先からインボイスを求められた」「課税事業者にならないと取引継続が難しい…」 そんな声に対応するため、免税事業者がインボイス発行事業者になる場合の特例として設けられたのが「2割特例」です。 今回は、この制度の仕組みとメリット、注意点を分かりやすく解説します。 1 免税事業者がインボイスを発行できない理由 インボイス制度では、課税事業者(仕入先)が仕入税額控除を受けるために、「適格請求書(インボイス)」の保存が必要です。…

12 5月 2025

インボイス制度のキホン|適格請求書と仕入税額控除

目次 1. インボイス制度導入の背景と目的 2. 「適格請求書」とは?インボイスの定義 3. 仕入税額控除の仕組みと要件 まとめ|インボイス制度への対応は「早め」が肝心 富士市・富士宮市の事業者の皆様へ こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 令和5年10月1日から始まった「インボイス制度」。正式には「適格請求書等保存方式」と呼ばれ、すべての課税事業者に大きな影響を及ぼす制度です。 今回は、制度の基本的な仕組みと、特に重要な「適格請求書」と「仕入税額控除」の関係をわかりやすくご説明します。 1 インボイス制度導入の背景と目的 消費税には現在、以下の複数税率が導入されています: ■標準税率:10% ■軽減税率:8%(飲食料品など) こうした複数税率に対応し、仕入税額控除を正確に行うことを目的として導入されたのがインボイス制度です。 従来のように「ただ請求書を保存していれば控除OK」というわけではなく、今後は「登録された発行事業者が作成した請求書(=インボイス)」の保存が求められます。 2…