事務所通信 | 2024年11月号①

2024年11月19日
2024年11月19日 飯野悠美子

いつもお世話になっております。

秋も深まり、冷え込んで参りました。
お風邪など召されませぬようお願い申し上げます。

それでは、今月の事務所だよりをお届けします。

 

 

2024年11月の税務

11月11日
●10月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

11月15日
●所得税の予定納税額の減額申請

12月2日
●所得税の予定納税額の納付(第2期分)
●特別農業所得者の所得税の予定納税額の納付
●9月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●3月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の8月、9月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(7月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>

○個人事業税の納付(第2期分)(11月中において都道府県の条例で定める日)

 

 

M&A対価の損金算入が7割から10割に

◆M&A損失準備金7割損金算入部分

令和6年度税制改正で、中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けた中小企業(資本金額1億円以下の法人又は従業員数1000人以下の個人企業、但し大規模法人関連法人等は除外)に適用される、M&A10億円以下株式取得価額の70%以下の中小企業事業再編投資損失準備金積立額の損金算入の制度は、3年間の期間延長とされています。

 

◆併存枠の創設とその対象と要件

これと併存する形で、産業競争力強化法の特別事業再編計画の認定を受けた中小企業・中堅企業(従業者数2000人以下企業)が、M&A株式取得価額(1億円以上100億円以下)の90%以下の中小企業事業再編投資損失準備金積立をすると、その額を損金算入出来るとの制度が創設されました。
さらに同じ認定を受けた次の別のM&Aにより株式取得(1億円以上100億円以下)をする場合、その取得価額の100%以下の中小企業事業再編投資損失準備金積立をすると、その全額の損金算入が認容されます。

 

◆取崩しに係る従前枠と併存新枠の相違

なお、従前制度の積立額は5年経過後の事業年度から5年間で均等取崩し益金算入ですが、新制度の積立額は10年経過後の事業年度から5年間での均等取崩し益金算入です。

 

◆併存新枠適用に必要なM&A過去実績

新創設の併存新枠適用には、過去5年以内にM&Aの実績があることとの条件が改正産業競争力強化法に規定されているので、その要件充足も必要です。それは既存の7割損金算入のM&Aの適用実績に限定されるものではなく、実際のM&Aの経験実績でよく、法律文は「他の事業者の経営の支配又は経営資源の取得を行っていること」となっています。

 

◆新たな追加要件も改正項目

それから、M&A損害保険契約を締結している場合は、損金算入制度適用除外であり、事後に当該保険契約を締結した場合は、過去計上の中小企業事業再編投資損失準備金を含め、即座に取崩し、全額益金算入しなければならないことになりました。
過去契約の保険はこの項目の対象外です。

 

 

 

記事提供元:ゆりかご倶楽部「税務会計トピックス」

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