(以下は全てフィクションです、と。)
私は、慶應義塾大学の理工学部と早稲田大学大学院会計研究科へ行っています。お子様が大学受験をひかえていて早稲田や慶應にいけそうという方に役立つかな、と思い。学歴について語るのは嫌いなのですが、私にしかわからないことだと思うので、比較してみようと思います。
単純に慶應と早稲田はライバルと思われていますが。早稲田の学生数は慶應の約倍です。歴史的にライバルくらいに考えていただき、全く異なる大学という認識をまずもってください。
今回は慶應の日吉キャンパスと早稲田の本部キャンパスを比較してみようと思います。慶應については20年前 早稲田については15年弱ほど前なので、そこは割り引いて理解してください。
1 卒業時どっちが賢いの? 慶應A 早稲田C
賢い人に囲まれて4年過ごすと賢くなります。これは自明でしょう。
まず、慶應には簡単に入学できる学部がありません。一方、早稲田には教育学部や人間科学部、スポーツ科学部、比較的簡単に入学できる学部があります。人間科学部やスポーツ科学部は所沢にあるので、影響はありませんが、問題は教育学部でしょうか。20年前は、ここに第2文学部(夜間)と社会科学部(半夜間)も混ざっていましたが、今は偏差値も高いようです。また、早稲田にはスポーツ推薦や帰国子女入試、大量の留学生がいます(※2)。この人たちは、勉強もできず、賢くもありません。
ほぼ全員がある程度賢い慶應での4年と、玉石混交の早稲田での4年。どちらの環境で過ごすと賢くなるのは明白です。慶應です。
2 キャンパスライフ 慶應C 早稲田A
キャンパスライフは早稲田の方が圧倒的に楽しいです。慶應の三田キャンパスは知りませんが、早稲田の本部キャンパス、文学部のキャンパス、理工学部のキャンパスは非常に立地が良いです。山手線の中にありますし、新宿や池袋に近く、遊ぶのにはもってこいです。また、立て看板もわりと自由。サークル活動も活発。サークル専用の建物があるくらいです。各学部の建物の休憩室はワイワイしています。
一方、慶應は立て看板は1つもありません。非常に景観に厳しいです。槇文彦という建築家が設計した建物がたくさん立っており、そのオシャレなデザインに立て看板は似合いません。おそらく槇文彦が日本を代表する建築家の1人になってしまってからは設計費が高すぎて、似たような建物を建てているのだと勝手に想像しています。日吉キャンパスは東急東横線で渋谷まで30分もかかります。遊ぶメインは渋谷なのですが、なかなか行きにくいです。そして、サークル活動はパッとしません。サークル用の建物は私の時代にはなく、食堂に専用のスペースがあるだけでした。スポーツ以外はガチな部活(オーケストラ等)がオススメです。
早稲田が最もすぐれているのは、キャンパスライフを通じて、勉強以外のことを学ぶことといっても過言ではないでしょう。勉強は大学でなくてもできます。
3 理工学部 行くならどっち 慶應A 早稲田A
私は慶應の理工卒ですが。早稲田・慶應、一長一短です。まず、理工学部は医学部を除くと、圧倒的に他の学生よりも平均が賢いです。偏差値(平均の50からどれだけ離れているか)は低くでていますが、それは理系の学生の平均からの偏差値だからです(しかも実質二科目の文系と比較して、英語、数学、理科2科目の4科目です。それは計算上低くなります)。例えば、医学部と法学部の偏差値が同じっておかしいですよね。文系と同じ土俵で比較するには、理系の偏差値に+6か+7くらいして文系と比較をしているようです(某大学受験塾の塾長の話から)。国語ができる理系は、慶応の経済や早稲田の政経を併願できるため、比較の必要性があるのでしょう。
【慶應理工】
慶應理工の良いところでもあり悪いところでもあるのですが、1年生と2年生は他の学部の人たちと一緒にすごします。そのため、慶應理工卒の公認会計士は非常に多いですが、早稲田理工卒の公認会計士はあまり見たことはありません(私が受験に引き込んでしまったので高校の友人に早稲田理工卒の公認会計士が1人いますが)。いろんな人と交流できるという点は良い点です。逆に、悪い点は、端的にいうと、自分たちよりも賢くない人達と2年間一緒にすごす必要があります。
慶應理工の良いところ。研究室の所属人数が少数です。つまり学生の数に対して先生が多いのです。私の所属していた研究室は1学年5人、そして、卒業論文の要求水準が非常に厳しいです。真面目に研究しないと簡単に留年します。私は、本当にギリギリの卒業でした。普通に勉強していても能力が足りなければ留年するのが慶應です(附属の高校では、高校で留年する人が多数います)。
【早稲田理工】詳しくないので、知っている範囲で。
早稲田理工の良いところは、大久保キャンパスという4年間理工学部生だけのキャンパスがあるところです。つまり、賢くない人との接点がありません。
早稲田理工の悪いところは、研究室での人数が多く1学年10人超らしいです。卒論は、とりあえず書けば卒業できるようです。
(参考 東大について)ちなみに、東大の理系学部には卒業論文がありません。そのため、頭は良いのですが理系なのに理系のことが、さっぱりわからない人という人もたくさんいるようです(東大院へ進学、東大で博士を取り、学者になった友人の話)。そういう人は最近だと総合系のコンサル会社に就職するのでしょう(バブル期の銀行のような人気就職先です)。ですが、東大大学院へ進学し、研究職に付こうとしている人達の多くは慶應理工よりも早稲田理工よりも理系的に圧倒的に優秀です。
どうやら、人気就職先1位は野村総合研究所のようですね(慶応からも多く就職しておいり通称ノムソーと言われています。)。ここは総合コンサルというよりもコンサルティング会社兼シンクタンクです。この中で、総合コンサルとはアクセンチュア、PwCコンサルティング、デロイトトーマツコンサルティングです。他にKPMGやEYもありますがランクが下がるのか、英語力がネイティブレベルで要求されるので希望しないのか、不明です。ERPのコンサルティング営業が中心です。いわゆる、元大手会計事務所のコンサルティング部門が独立したところです。アクセンチュアは元アンダーセンコンサルティングで。アンダーセン自体はエンロンの不正監査でグローバル全体で解体させられました。監査法人からコンサル会社へ出向や転籍になることも多いのですが、その場合はより専門性が高く新卒では入れないFASという種類の会社へ入ります。逆に、公認会計士で総合コンサルへ移る方はあまり聞きません。偉い人は昔、会計事務所と一緒だったので公認会計士が多いらしいですが。大学院にも総合コンサルのトップの人達の講義がたくさんあったのですが、学者の講義と比較して、あまりにも内容が薄っぺらいので、私は1回で受けるのをやめました。
(引用)リセマムより
4 一般入試、内部進学、推薦、その他の入試はどうなの?
ここが、慶應と早稲田が似ているところでもあり、全く異なるところでもあります。
全く異なるところは、簡単で、慶應にはSFC以外にはスポーツ推薦はありません。というか表向きはAO入試とされているようで、いまだにスポーツ推薦は公式にはありません。卓越した業績がある人だけが慶応のAO入試で入学してきます。最近、AO入試で落ちた高校球児がいたようですね。その人は入学しても進級の見込みがなかったのでしょう。スポーツ推薦の目的は、大学の宣伝です。慶應は医学部卒の方の寄付金が潤沢でお金に困っていません。スポーツではないですが、早稲田はヒロスエを入学させて、受験生を増やし、受験料で儲けるということを過去にしました。
(引用)東洋経済ONLINEより
慶應では当時、留学生は少なく、帰国子女入試もなかったと思います(※2)。早稲田はグローバルな環境にしようとした結果、学力がほぼ全くない人達を大量に入学させています。しかし、留学生と日本人は完全に分断され、留学生は留学生だけで集まっています。全くグローバル化には寄与していませんでした。これは本当に悪手だったと思います。
どの入学方法かで賢さがわかります。賢い順で並べてみましょう。AOはわからないので除きます。
A 内部進学 一般入試
B 推薦タイプA(※)
C 推薦タイプB(※)
超えられない壁
F 推薦タイプC(※) 留学生(※2) 帰国子女入試(※2)スポーツ推薦
(※)推薦タイプA がんばれば東大・京大へ入れたけど安定を重視して来た人達。公立高校や普通の私立高校に多い。
推薦タイプB 学力が足りないのだが、高校に枠が余っていて入れてしまった人達。
推薦タイプC 内申点を操作して高校の進学実績のために入学した人達。慶應理工にもいたと友人から聞きました。女の子に中学レベルの数学を教えてほしいと頼まれたらしいです。そういう人を排除すべくかどうかは知りませんが慶應理工だと試験一発の必修試験に引っ掛かります。日吉には最大4年間しかいられないので1年生を3回やって、そこで留年が決まると退学です。その女の子、その間に、高校物理が高いレベルで解けるようになっていたかな、と全く心配してませんが思っています。内部進学生は頭は良いのですが高校の勉強はできないので、特に理工学部での1年時の留年率はとてつもなく高いです。しかし、内部生で留年したとしても、今、某有名国立大学で准教授をしている友人もいるので大丈夫です。今もFacebookで交流があります。
(※2)ちょっと調べたら今は慶應にもあるようです。ただ、慶應はSAT(アメリカの共通試験)等のスコアを高めに設定して、ちゃんと選別しているようです。
内部進学生は、中学や高校の分野の勉強ができないだけで、元々の頭がめちゃくちゃ良いです。すぐに追いつかれます。特に、中学入試で入ってきた人達は、リスクをとって東大を受験をしたくない開成や麻布を蹴って入学してきた元神童達も含まれます。というか慶応の中学卒もほぼ元神童です。この選択は、一般入試で東大に落ちて、開成や麻布卒の人々も大量に入学してくるのですから当然といえば当然です。
5 卒業後有利なのはどっち? 慶應A 早稲田C
慶應卒は伝統的に、群れる傾向にあります。早稲田卒は群れません。なぜかはわかりません。私も、在学中は第1志望に落ちて慶應へ入学したので、愛校心はみじんもありませんでした。しかし、慶應卒というだけで60歳以降の方は優遇してくれるので、卒業してから慶應で良かったと思えるようになりました。
【結論】賢くなりたかったら慶應。人生の幅を広げたければ早稲田。ビジネスで優遇されたかったら慶應。就職以外の進路に行きたいなら早稲田。って感じでしょうか。
(参考)個人的見解ですが、慶應のSFC(慶應ですが全く別の大学という扱い)について
入学難易度と比較して、お得なことが多いです。偏差値は高いのですが、それは実質的に1科目入試だからです(科目数が少ないほど偏差値は高くなります)。慶應の中では、最も入学しやすい学部の1つでしょう。運が絡みますが。
1 就職に有利(その人しだいですが、どこにでも就職できます。)
2 勉強したい人は無限に勉強できる。24時間学校が開いており1年生から複数の研究室に所属できるようです。めっちゃド田舎の山の上にあるらしく、坂道を登らないといけないようなので、みんなスニーカー&リュックサックで登校するようです。オシャレや遊びから隔離されて大学しかなかったら、勉強しますよ、それは。
3 メディア系なので、メディアに出ている有名な先生が多い。例えば、竹中平蔵はここの教授でした。