『ビジョナリーカンパニー2』の2回目です。
企業を偉大にした経営者はどんな性質を持っていた人なのかについてです。
ここで偉大というのはGreat(グレート=めっちゃ凄い!)の訳です。
本書の副題の英語バージョンは「Good to Great」です。訳すと「良いからめっちゃ凄い!へ」
著者は理想的な経営者の持つべきリーダーシップを「第5水準のリーダーシップ」(下記(参考)で説明します。)と呼んでいます。
一言でいうと、謙虚だが意思が強く、控えめだが大胆な人です。
引用します。“ 万事に控えめで、物静かで、内気で、恥ずかしがり屋ですらある。個人としての謙虚さと、職業人としての意思の強さという一見矛盾した組み合わせを特徴としている。”
うーん、なかなかいない経営者ですよね。
なぜ、第5水準のリーダーシップが企業を偉大にするのでしょうか?
私も「この本のどこに理由が書いてあるんだー!」と思って読みましたが、どこにも書いてありません。データから調査したら、皆そういうリーダーだった、という事実なのです。
私が想像するに、組織を上手く動かすことに特化した人ということでしょう。
控えめで物静かの逆、怒ったりわめいたりする人を見ると、私は非効率でバカだなーと思いつつ、「元気だねー」と思います。怒られて仕事ができるようになったり、怒られて勉強ができるようになるのでしょうか?短期的には、そうでしょう。でも人生の長さで見ると、逆効果だと私は思います。怒られた人は、もう、その仕事や勉強のことを考えたくもないでしょう。
内気な人は深く考えます。
謙虚な人は、成功は仲間のおかげだと心から感謝します。人がついてきます。
人に対してはそのように接し、ビジネスに対しては、絶対に達成する意思を貫き、実行する。
確かに、理想的な経営者だなと自分なりに理解し、私もそうなれるように精進しています。
(参考)第5水準のリーダーシップとは。
著者は、リーダーシップを1~5までの水準で区分けしています。
1 有能
2 組織に寄与する
3 有能な管理者
人と資源を組織化し、決められた目標を効率的に効果的に追及する。
4 有能な経営者
明確で説得力のあるビジョンへの支持と、ビジョンの実現に向けた努力を生み出し、これまでより高い水準の業績を達成するよう組織に刺激を与える。
5 第5水準の指導者 1~4の全てを持ち、謙虚だが意思が強く、控えめだが大胆な人
“ 第5水準の指導者は、自尊心の対象を自分自身にではなく、偉大な企業を作るという大きな目標に向けている。我や欲がないのではない。それどころか、信じがたいほど大きな野心をもっているのだが、その野心はなによりも組織に向けられていて、自分自身には向けられていない”