相続法

09 5月 2025

成年後見制度とは?家族のために知っておくべき基礎知識と注意点

目次 1 成年後見制度とは?基本の仕組み 2 成年後見制度のメリット 3 制度のデメリットと注意点 4 親族が後見人になる場合の現実と課題 5 親族が後見人になれない場合とは? 6 成年後見制度以外の選択肢|家族信託と遺言の活用 まとめ 後見制度は「本人の利益最優先」、家族の理解と準備が不可欠 こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 高齢化が進む日本社会では、認知症などにより判断能力が低下した方が家族に現れることは決して珍しくありません。こうした場合に重要になるのが「成年後見制度」です。本記事では、制度の基本的な仕組みから、親族が後見人になる場合のメリット・デメリット、そして利用前に考えておきたいポイントについて、解説します。 1 成年後見制度とは?基本の仕組み 成年後見制度とは、認知症・精神障害などにより判断能力が十分でない人(被後見人)の生活や財産を守るため、家庭裁判所が「成年後見人」を選任し、その人が代わって法律行為を行う制度です。…

09 5月 2025

相続人とは誰のこと?定義・順位・代襲相続まで徹底解説

目次 1 相続人とは?定義と基本用語の理解 2 相続人の順位と相続権のある人たち 3 代襲相続とは?甥や姪にも相続権がある? 4 養子は相続人になる?実子との扱いの違い 5 法定相続人の調査と相続人の確定 6 相続人に関する誤解と実際の注意点 7 まとめ|相続人を正しく理解して円満な相続を こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 今回は、「相続人って誰?」「自分が相続人にあたるのか不安」といった声にお応えして、相続人の定義・順位・代襲相続・養子の扱いまで、相続の出発点となる基礎知識を徹底解説します。図解や具体例も交えて、できるだけわかりやすくまとめています。 1 相続人とは?定義と基本用語の理解 相続とは、亡くなった方(被相続人)の財産を、法律に基づいて特定の人が引き継ぐことを言います。その引き継ぐ側の人を「相続人」といいます。…

08 5月 2025

相続税対策としての養子縁組 効果と注意点

目次 1. 養子縁組の基本:2つの種類を知ろう 2. 養子縁組による相続税軽減の仕組み 3. 養子縁組を行う上での重要な注意点 4. 他の相続税対策との効果的な組み合わせ 5. まとめ:専門家への相談が成功の鍵 こんにちは。富士市・富士宮の税理士、飯野明宏です。 相続税の申告と聞くと、多くの方が「複雑で大変そう」と感じるのではないでしょうか。実際、遺産が一定の基準を超えると課税されるため、効率的な相続税対策は多くの方の関心事となっています。 その中でも「養子縁組」は、相続税を軽減する有効な手段として注目されています。しかし、安易に行うとトラブルの原因にもなりかねません。今回は、養子縁組が相続税に与える影響と、その効果・注意点について解説します。 1 養子縁組の基本:2つの種類を知ろう 相続税対策として養子縁組を検討する前に、まず養子縁組には「普通養子」と「特別養子」の2種類があることを理解しましょう。 普通養子縁組 実親との法的関係を保ちながら、養親との間に親子関係が成立する養子縁組です。一般的に行われる養子縁組で、当事者同士の同意があれば市区町村への届出だけで成立します。 特徴:実親と養親の両方から相続を受けることが可能…

07 5月 2025

【重要改正】生前贈与加算の変更 加算期間と対象のケース

目次 1. 生前贈与加算とは? 2. 加算対象期間の延長とその影響 3. 生前贈与加算の対象となるケース 4. 生前贈与加算の対象外となる贈与とは? 5. すでに支払った贈与税はどうなる? 6. まとめ:生前贈与は計画的に こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 相続税対策として「生前贈与」を行う方が増えていますが、注意が必要なのが「生前贈与加算」の制度です。 今回は、令和6年以降の改正で大きく変わった生前贈与加算について、その考え方や対象となるケース・ならないケースを、実務経験をもとにわかりやすく解説します。 1. 生前贈与加算とは? 生前贈与加算とは、相続開始前の一定期間内に行われた贈与を、相続財産に「持ち戻して」相続税の課税対象とする制度です。年間110万円の基礎控除内での贈与であっても、加算の対象となる点がポイントです。 これまでこの加算の対象期間は「相続開始前3年以内」でしたが、令和5年の税制改正により、最大7年以内に延長されました。…

07 5月 2025

【兄弟が相続人になる?】子や親がいない場合の相続と注意点

こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 「私たち夫婦には子供がいない。兄弟がいるけれど、相続人になるのだろうか?」未婚化・少子化が進む現代では、「兄弟姉妹が相続人になるケース」は決して珍しいことではありません。しかし、一般的な相続のイメージ(配偶者や子どもが相続する)とは異なる点も多く、制度や税制を正しく理解しておかないと、トラブルや予期せぬ負担につながる可能性もあります。 本記事では、兄弟姉妹が法定相続人となる具体的なケースや、相続分、税金の取り扱い、よくあるトラブル例まで、税理士の視点でわかりやすくご紹介いたします。 目次 兄弟が相続人になるのは「子どもも親もいない場合」 配偶者と兄弟が相続人になった場合の相続分は? 配偶者と兄弟が相続人の場合 兄弟姉妹だけが相続人の場合 兄弟姉妹が相続人になる場合の3つの注意点 まとめ 1. 兄弟が相続人になるのは「子どもも親もいない場合」 相続には「法定相続人の順位」があります。被相続人(亡くなられた方)に配偶者がいる場合は常に相続人になりますが、それ以外の親族には順位があります。 第1順位:子(または孫) 第2順位:父母(または祖父母) 第3順位:兄弟姉妹(または甥姪) つまり、子どももおらず、両親や祖父母もすでに亡くなられている場合に、兄弟姉妹が相続人になります。また、法定相続人が相続を「放棄」した場合も、次の順位に相続権が移ります。たとえば、子がいても全員が相続放棄すれば、次の順位である親や兄弟に権利が移るのです。 https://iinotax.com/blog/7327/ 2. 配偶者と兄弟が相続人になった場合の相続分は?…

07 5月 2025

【孫に遺産相続させたい方必見】孫に財産を遺す方法と税金の落とし穴

目次 1 孫は相続人になれるのか?民法上の基本ルール 2 孫に財産を渡す3つの方法 3 相続以外の方法で孫に資産を承継する 4 税務上の注意点と落とし穴 5 富士市・富士宮市の相続事情と当事務所の支援体制 6 まとめとアドバイス こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 最近、「子ども以外に孫に財産を遺したい」というご相談が増えています。「孫の教育資金の足しにしてほしい」「子には十分与えたので、次は孫に」「老後の安心材料として遺しておきたい」──そんなお気持ちを持つ方にとって、孫への遺産相続は重要なテーマです。 しかし、注意すべきは、孫は原則として法定相続人ではないということです。対策をしないままでは、孫に財産が渡らない可能性があるのです。 本記事では、孫に財産を引き継がせるための具体的な方法と、それぞれの税務上の注意点について、富士市・富士宮市を中心に相続税申告を行う税理士として、現場で得たリアルな知見も盛り込みました。 ぜひご自身やご家族の将来設計にお役立てください。 1. 孫は相続人になれるのか?民法上の基本ルール…