コラム

税理士・公認会計士 飯野明宏が執筆

会計・税務・経営のお役立ち情報

30 5月 2025

【中小企業・個人事業主】ゴルフ費用はどこまで経費にできる?

📚 目次 第1章|ゴルフ費用が経費になる「絶対条件」とは? 第2章|経費にできるゴルフ関連費用一覧 第3章|絶対に経費にできないゴルフ費用 第4章|個人事業主が特に注意すべきポイント 第5章|税務調査に備える「記録管理」の重要性 第6章|実務で使える仕訳例 第7章|ゴルフをビジネスツールとして活用するメリット 第8章|まとめ:適切な処理で安心してゴルフを活用しよう 経営者や個人事業主の皆さん、ゴルフを「仕事の一環」として考えたとき、その費用を経費として計上できるかどうか迷ったことはありませんか? ゴルフにかかる費用は条件を満たせば経費として認められるケースがあります。しかし、プライベートとの境界線が曖昧で、税務署から指摘を受けるリスクもあるのが現実です。 今回は、ゴルフ費用の経費処理について、認められる条件から具体的な処理方法まで詳しく解説します。 第1章 ゴルフ費用が経費になる「絶対条件」とは? ゴルフ費用を経費にするための 最重要ポイントは「事業との関連性」 です。 単なる趣味や娯楽ではなく、売上や利益を生むために必要な支出であることを明確に説明できる場合に限り、経費として認められます。 経費になるケース:接待ゴルフ 取引先が参加するゴルフ:営業活動の一環とみなされる…

30 5月 2025

過少申告加算税について

📚 目次 第1章|はじめに - 過少申告加算税とは? 第2章|過少申告加算税とは - 申告ミスに課されるペナルティ 第3章|過少申告加算税の計算方法 - 税率と具体例 第4章|重加算税との違いについて - 悪質な隠蔽との区別 第5章|延滞税も一緒に課される可能性について - 追加で発生する利息 第6章|過少申告加算税が課されないケース - 免除される条件…

29 5月 2025

インフルエンサーの衣装代は経費になる?判断基準と注意点

第1章 衣装代の経費計上をめぐる現状 インフルエンサーやYouTuber、個人事業主として活動されている方から、「活動のために購入した衣装代は経費として計上できるのでしょうか?」というご相談が想定されます。 デジタル時代において、「見た目」が直接的に収益に影響する職業が増加している中、衣装代の税務処理は多くの方にとって重要な関心事となっています。しかし、この問題は単純な答えがなく、個別の事情を慎重に検討する必要があります。 第2章 衣装代経費計上の基本原則 2-1 「事業関連性」が全ての基準 衣装代が経費として認められるかどうかの最も重要な判断基準は、「事業との直接的な関連性」です。税法上、必要経費として認められるためには、以下の要件を満たす必要があります: 事業の遂行に直接必要な支出であること 収益を得るための合理的な支出であること 支出金額が事業規模に見合っていること 2-2 「業務専用性」の重要性 衣装代の経費計上において、もう一つの重要な観点が「業務専用性」です。プライベートでの使用可能性が低いほど、経費として認められる可能性が高くなります。 第3章 経費として認められやすいケース 3-1 明確に業務専用と判断される衣装 撮影・イベント専用の特殊衣装 コスプレ衣装やキャラクター衣装 特定のイベント名がプリントされたアイテム 舞台衣装や特殊なドレス 企業ロゴ入りのユニフォーム 職業上必要不可欠な専門衣装 作業着や安全装備…

29 5月 2025

「安い税理士」について考える – 税理士選びの本質とは

📚 目次 はじめに|税理士選びにおける「価格」の位置づけ 第1章|「安い税理士」が存在する理由 第2章|安い税理士を選ぶメリット 第3章|安い税理士を選ぶリスクとデメリット 第4章|失敗しないための税理士選択基準 第5章|税理士報酬を適正化するための戦略 第6章|税理士との適切な関係構築 まとめ|真の「コストパフォーマンス」とは はじめに 税理士選びにおける「価格」の位置づけ 経営者の皆様から「税理士報酬を抑えたい」というご相談をいただくことが度々あります。確かに、事業運営において税理士報酬は決して小さくない負担となるため、コストを意識されるのは当然のことです。 しかし、税理士業界に長年身を置く立場から申し上げると、「安さ」だけを基準に税理士を選ぶことには、慎重になっていただきたいというのが率直な想いです。 今回は、安い税理士のメリット・デメリットを客観的に分析し、真に価値のある税理士選びについて考察してまいります。 第1章 「安い税理士」が存在する理由 まず、なぜ相場よりも安い報酬で税理士サービスが提供されるのか、その背景を理解することが重要です。 1-1 効率化による原価削減 業務のIT化・自動化 会計ソフトの活用やクラウド化により、人的コストを大幅に削減している事務所が増えています。従来手作業で行っていた業務を自動化することで、より多くの顧客に対応できる体制を構築しています。 オンライン対応の徹底…

28 5月 2025

遺産分割後に財産・債務がみつかった場合

📘 目次 第1章 はじめに 第2章 遺産分割後に土地が見つかった場合 第3章 遺産分割後に現金が見つかった場合 第4章 遺産分割協議のやり直しはできる? 第5章 相続税の申告と時効 第6章 後日のトラブルを防ぐために 第7章 まとめ 第1章 はじめに 遺産分割協議を終えて、相続人全員が納得したはずなのに、後から新たな財産や借金が見つかることは決して珍しくありません。思わぬものが見つかった場合、どう対処すれば良いのでしょうか? 今回の記事では、遺産分割後に発見された土地、現金、借金について、それぞれどのように対応すべきか、そして注意点について詳しく解説します。 https://iinotax.com/blog/7878/ 第2章 遺産分割後に土地が見つかった場合 遺産分割が完了した後で、被相続人名義の土地が新たに見つかることがあります。このような場合、相続人全員で再度協議を行う必要があります。既に遺産分割協議書が作成されている場合でも、新たな資産が見つかった場合は別途話し合いが必要です。 協議の内容は、遺産分割協議書に追記する形で整理されることが一般的です。もし協議が難航する場合や、相続人の間で意見が分かれる場合には、弁護士や司法書士などの専門家に相談すると良いでしょう。 協議がまとまったら、見つかった土地の所有権を確定させるために相続登記手続きへと進みます。相続登記を行うことで、法的に土地の所有権が相続人に移転します。 相続登記は義務化されているため、早めに対応するようにしましょう。 https://iinotax.com/blog/7836/ 第3章 遺産分割後に現金が見つかった場合…

28 5月 2025

相続税の「連帯納付義務」とは?他の相続人が払わないとあなたの財産が狙われる可能性も

📘 目次 第1章 はじめに 第2章 相続税の連帯納付義務とは? 第3章 連帯納付義務の対象者 第4章 いくら払う可能性があるのか? 第5章 他の相続人が滞納した場合の手続きの流れ 第6章 財産の差し押さえについて 第7章 連帯納付義務の回避・軽減策 第8章 連帯納付した場合の権利と注意点 第9章 まとめ 第1章 はじめに 相続が発生すると、様々な手続きに加えて、相続税の申告・納税が必要になります。通常、相続税は各相続人が自分の相続分に応じて計算し、納付するものです。 しかし、「もし他の相続人が税金を納めなかったらどうなるの?」と疑問に思ったことはありませんか? 実は、日本の相続税制度には「連帯納付義務」という仕組みがあり、これを知らないと予期せぬ税負担を負わされたり、自分の財産に影響が及んだりする可能性があります。 (出典:国税庁 ➌ 相続税の 納 付) 今回は、この重要な制度について詳しく解説します。…