目次 1. 生前贈与加算とは? 2. 加算対象期間の延長とその影響 3. 生前贈与加算の対象となるケース 4. 生前贈与加算の対象外となる贈与とは? 5. すでに支払った贈与税はどうなる? 6. まとめ:生前贈与は計画的に こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 相続税対策として「生前贈与」を行う方が増えていますが、注意が必要なのが「生前贈与加算」の制度です。 今回は、令和6年以降の改正で大きく変わった生前贈与加算について、その考え方や対象となるケース・ならないケースを、実務経験をもとにわかりやすく解説します。 1. 生前贈与加算とは? 生前贈与加算とは、相続開始前の一定期間内に行われた贈与を、相続財産に「持ち戻して」相続税の課税対象とする制度です。年間110万円の基礎控除内での贈与であっても、加算の対象となる点がポイントです。 これまでこの加算の対象期間は「相続開始前3年以内」でしたが、令和5年の税制改正により、最大7年以内に延長されました。…