譲渡所得

22 5月 2025

自宅の買い替え、「3000万円控除」と「住宅ローン控除」に注意!

目次 1 まずは基本を理解しよう!2つの税制優遇制度 2 なぜ併用できないの?法律で決まっている理由 3 例外的に両方の恩恵を受けられる「レアケース」 4 一度適用した制度から変更はできる? 5 まとめ:事前のシミュレーションが何より重要 こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 マイホームの売却と新居の購入を検討されている方から、「売却時の3000万円特別控除と住宅ローン控除は一緒に使えるの?」というご質問をよくいただきます。結論から申し上げると、原則として併用はできません。 今回は、なぜ併用できないのか、その理由と例外的なケースについて、わかりやすく解説していきます。 1. まずは基本を理解しよう!2つの税制優遇制度 居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除 マイホームを売却して利益(譲渡益)が出た場合、最高3000万円まで税金がかからない特例です。例えば、3500万円で購入した自宅を4000万円で売却した場合、通常なら500万円の利益に税金がかかりますが、この特例を使えば税金は0円になります。 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除) 住宅ローンを利用してマイホームを購入・改築した場合に、年末のローン残高の一定割合を税金から直接差し引ける制度です。…

19 5月 2025

金(ゴールド)を売却・相続する際の税金とは?

目次 1 金を売却したときの税金(譲渡所得) 2 金を相続したときの税金(相続税) 3 相続した金を売却した場合の税金 4 純金積立・金投資口座の税金 こんにちは。富士市・富士宮の税理士の飯野明宏です。 世界情勢の不安定化やインフレ対策として「金(ゴールド)」への投資が注目されている昨今、金を資産として保有される方も増えています。そんな中、「金を売ったら税金は?」「相続で金を受け継いだ場合はどうなるの?」といった疑問の声も聞かれるようになりました。 金に関する税金は、「売却」か「相続」か、「現物」か「積立」かなど、状況に応じて取り扱いが大きく異なります。本記事では、金の税務について次の観点から解説します。 1 金を売却したときの税金(譲渡所得) ● 基本は「譲渡所得」として課税される 金地金や金貨を売却して得た利益は、原則として「譲渡所得」として総合課税の対象になります。売却益は、以下の計算式で算出します。 譲渡所得 = 譲渡価格…

14 5月 2025

相続した不動産を売却!「取得費加算の特例」で税負担を軽減

目次 1. 取得費加算の特例とは? 2. 特例を受けるための3つの要件 3. 加算できる相続税額の計算方法(概要) 4. 特例活用時の注意点 5. 併用できる特例・できない特例 6. 特例が使えない代表的なケース 7. まとめ:早めの準備と専門家のサポートがカギ こんにちは。富士市・富士宮市で相続に強い税理士の飯野明宏です。相続によって取得した不動産を売却する際に、「思ったより税金がかかる」と驚かれる方も少なくありません。そんなときに知っておきたいのが「取得費加算の特例」です。 今回は、この特例の概要から具体的な適用要件、注意点まで、解説します。 1 取得費加算の特例とは? 取得費加算の特例とは、相続や遺贈によって取得した不動産等を相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却した場合に、納めた相続税の一部を譲渡所得の「取得費」に加算できる制度です。…